あちこち行かされたり、理不尽なBF戦が幾つかあったりと、大変な道程ではありました。しかし、個人的にはクリエイター側の「趣向を凝らそう」という努力が感じられて、少なくとも退屈はすることなく進められたように思います。
さて、テンゼン戦の後に意外な展開を見せる長いイベントを終えて、念願の地への第一歩。そこには、しばし言葉を失くすほどの景色が広がっていました。ジラートミッションの末に到達するトゥー・リアとはまた異なる、非現実感に覆われた光景。丁度、プロミヴォンの有機的な暗さと対極を成す、無機質な明るさに満ちています。
擦りガラスを通して見るステンドグラスのような空と、一面に満ちた水面が大地であるかのような不思議な歩行感。透けた足元の下には本来の地面の起伏が見えたり、見上げる高さにあるべき樹木の梢が足元にあったりして、慣れないうちはとても奇妙な感覚に囚われます。水面そのものも、時間帯によっては驚くほど鮮やかな色合いに変わり、まるで「メロンゼリーの上を歩いている(An嬢談)」かのよう。
随所に見受けられる建造物は、ロ・メーヴやフェ・イン、トゥー・リアにあるクリスタル文化の産物との類似性を感じさせますが、廃墟色よりも一方的に放棄されたようなイメージが強く、部分的に破壊されてはいても新しさを保っているようにも見えます。特に中央のゲートを抜けて進入出来る「フ・ゾイの王宮」内部(現在は一部のみ解放)は、ハイテクオフィスビルのロビーのようです。
そして、その非現実的な空間を徘徊する、さらに非現実的なモンスター達。明らかに水棲動物をモチーフにしたシルエットと、鮮やかな蛍光色を身に纏って泳いで(?)いる様子は、はっきり言って水族館です。既にイカ、エイ、金魚、クラゲといった通称で呼ばれているようで、思わず「そのまんまじゃないか」と…。それ以外に例えようがないんですけどね。
アル・タユ全体は、フ・ゾイの王宮を中心とした同心円状のエリアで構成されており、現状で解放されているのはその南半分と王宮の一部。地図の入手方法は意外と簡単なので、いつまでも迷うというような心配はありません。
新エリアに初めて踏み込む時の嬉しさと感動は、アル・タユでも不変でした。
しばらくは探索の日々が続きそうです。