■ [雑感] 言うたちいかんちや。
2004年 12月 17日 |
[雑感] 言うたちいかんちや。_b0025831_1347631.jpg忘年会のシーズンです。
私の住んでいる地域は全国的に見ても「酒好きが多い」というイメージを持たれている場所で、この季節は正当な理由を見つけたかのように宴席の機会が急増します。ただでさえ普段から多いのに。
しかも、一回の宴席で消費するアルコールの量がハンパじゃありません。

その原因の一つに「返杯」というシステムがあります。
酒を注がれたらお礼に注ぎ帰すという行為が普通の返杯ですが、私の住んでる地域ではちょっと違う。

まずお銚子と自分の杯(ビールとコップでも可)を持って、目当ての人に近づいて杯を差し出します。
「まぁまぁ、どうぞどうぞ」
この時に、相手の目の前で自分の杯に注いだ酒を飲み干してから渡すというパターンや、逆に先に取り上げられて注がれるというパターンもあります。
差し出された人は受け取って、注がれた酒をその場ですぐに飲み干すのが原則。杯の中に酒を残すのはマナー違反、口を付けただけで杯を置いたりするのはもっての外です。
飲み干したら杯を空けたことを逆さに振って示してから、軽く飲み口を拭って渡された人に渡し返します。
「こりゃどうもどうも」
最初に渡した人はこれを受け取って、注がれた酒をまた同じように飲み干さないといけません。
そしてその後は立場を逆転して同じことを繰り返すのが普通。

これで少しでも話が弾んだりしたら、もう返杯の応酬。
「いやいやいや」「まぁまぁまぁ」
これで結局4~5回は杯が行ったり来たりすることに。
一通り話しが落ち着くと、次の獲物(?)を探してまた宴席の中を放浪します。

さらに一般的な礼儀では、目下の者から杯を持参してまで目上の者に酒を注ぐのは無礼とされますが、ウチの地方では逆。
「献杯」という意識で、目下の者が自分の席で大人しくしていること自体が礼儀を欠くことになり、自ら先に杯とお銚子を持参して注ぎ回るのが普通です。目上の者から先に注がれるのは不手際とみなされ、礼儀知らずと思われても仕方がない。
そこに返杯のシステムが組み込まれるものですから、目上の者もたまりません。故に上司や管理職も自ら宴席の中を漂流することに。そのせいもあって、最初から最後まで同じ席で飲んでる人が極端に少ない。酒を注しに行く方が、じっと待ってるよりはマシということですね。


自分のペースで飲むことが許されない宴席。
私の地元では、酒が好きじゃない人にとって特にハードな季節です。
by naojim0715 | 2004-12-17 13:48 | つれづれ |
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